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  • Kimura lab @ NCU

大学院生へ2:米国トップレベルの研究室はどうなっているか(生命科学系)

更新日:2022年7月16日

2年以上前になりますが、学会の前後にハーバードやコロンビアなど有名米国大学の研究室を数ヶ所回って、教授・ポスドク・院生といろいろ話しました。その結果、「おぉっ、すごいっ!」と思うような論文は、当事者が地道にすごく頑張った結果、という当たり前の結論に達しました。もはや日本ではブラック認定確実な「1日16時間/週6日」とかも、複数の場所で聞きました。 とある教授いわく、「あのポスドクはすごく成果を出す。その理由は『頑張ってもうまくいかない(無駄になる)』という事を全く恐れずに、『これをやるべきだ』と考えたら、100でも200でもとことんやる」とのことでした。また「親の姿を見てきて、努力しなければ良い成果は手に入らないと分かっている人間は、違う」とも言っていました。 とはいえ、運動や他の趣味などで気分転換をするのは、頑張るために必要です。あと「長時間働けば必ず成功する」という訳でもないです。「ボスがいろいろな助言に全部対応して右往左往してしまって、『自分で選ばないといけないんだ』としばらくしてから分かった」っていう話も聞きました。つまり、質×量×主体性が重要です。 結論:「戦略をしっかり考える」「やると決めたらとことんやる」「主体的に」。それで数年頑張ったら、20代後半とか30代前半でも、ただの若者が世界レベルで「nobodyではなくてsomebody(利根川進「精神と物質」)」になれる可能性があるのです。上司や住む場所は自分の意思で選べるし(もちろん完全に自由にとは行かないですが、少なくとも選ぶ事はできます)、しかも、50代、60代まで能力があれば続けられる。もちろん、向き不向きはありますが、興味があればこの世界を是非のぞいてみてください。


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博士課程後期での経済的支援である「学振DC」を獲得するためには修士の間に論文が出ていることが重要です。また、「学生の間に論文xx報書いた!」という情報も流れてきたりします。しかし、これは研究分野にも依存することで、短期間にたくさんの論文を書く事は生命科学系では難しいことがあります。(それを達成している研究室もありますが。) 昔から、「生命科学系は、工学系に比べて全然論文がでないがどういうことか?」

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